農泊施設運営者インタビュー5

【吉森亭】農業に触れる機会を作り、グリーンツーリズムを展開する吉森さん

色々なことに挑戦したい気持ちから農泊を始めました

私は実家の農家を継ぎ、ナス、ピーマン、オクラ、ブロッコリー、白菜など様々な野菜を育てています。子どもの頃から畑仕事の手伝いをしてきましたが、心のどこかで農家を継ぐことに少し抵抗がありました。言葉で表現するのは難しいのですが、「農家になりたくない」というよりは、「農家の仕事だけにとどまらず色々なことをしたい」という気持ちが強かったのだと思います。

農業は世の中に必要な職業で需要もあるのですが、大きく収益を上げることに対する難しさもあります。広大な土地を持ち、きちんと扱える農家さんは良いのですが、農地が狭いと得られる利益にも限界があります。そのような課題意識を持っていたので、小さい農業規模でも安定して収益を得られる仕組みや組織について考えるようになりました。

農業以外の展開について思いを巡らせる吉森さん

思いを巡らせる中でたどり着いたのが、農業と観光や体験を組み合わせた「グリーンツーリズム」です。海外ではバカンスで農家に泊まりに行く事例もありますが、日本では長期休みが取りづらく難しい状況。それでも新たな取組みができたらという想いから、農泊を始めることにしました。

農業に触れる機会を作りながらアイディアを形にしていく

初めて農泊の受入れをしたのは、2020年の6月~7月頃。ちょうど夏前だったので、宿泊者とナスやトウモロコシの収穫体験を実施し、収穫したての野菜を使ってBBQをしました。生産者の話を聞きながら収穫と食事の両方を体験したことで、楽しい思い出が作れていたら嬉しいです。

宿泊場所となる家は2018年に建てられ、全室床暖房なので冬でも安心です。子どもがいる家族も泊まりやすい環境が整っています。

宿泊施設の庭にはBBQ用の設備が整えられている

宿泊施設の一室

また、小山市内を拠点にグリーンツーリズムを展開する、NPO法人「おやまグリーンツーリズム」の活動に携わり、家族連れでも参加できる農業体験を実施。コロナ禍ということもあり、宿泊者の受入れについてはタイミングを見計らっていますが、農業に触れる機会は継続して作っています。

農業体験時の様子

農業の担い手が少ない状況の中で、新規就農を目指す人や農業に携わりたい人も一定数はいるかと思います。私も農家なので畑や田んぼがいっぱいあるのですが、ただ貸すだけでは面白くないので、新たなビジネスモデルを模索中です。ゆくゆくは幼稚園に通う子どもから中学生くらいまでを受け入れ、職業体験や食育の機会を作りたいとも考えています。農地を活用できる人と巡り合い、アイディアを形にしていきたいと思いますので、応援の程よろしくお願いします。

地宿泊施設の基本情報

  • 宿泊施設名:吉森亭
  • 施設運営者:吉森さん

この記事を書いた人

藤本 尚彦

一般社団法人カゼトツチに所属。居場所を増やすこと、個人や団体の想いを地域の方々に届けることをテーマに活動中。
「地域の課題に取り組む方々の想いを届けて、協力者を増やしたい!」

 

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