農泊施設運営者インタビュー2

【椎名亭】東京ドーム10個分を扱う農家。家族で宿泊者を受け入れ、アットホームな雰囲気で交流する椎名さん

東京ドーム約10個分の広大な農地を扱う農家

私は20代の頃から農業を営んできました。農業を始めたころは兼業農家でしたが、周りの農家さんが引退されたときに12町(1町は約100m×約100m)ほどの農地を引き継ぎ、59歳で専業農家になりました。

住んでいる場所が小さな部落ということもあり、農地を引き継いだ話は周りの農家さんにも自然と広がっていきました。農業用の機械が壊れたタイミングで引退を考える方も多く、他の農家さんからも「農地を引き継いでくれないか」とお願いされることに。その結果、6~7年ほどで取り扱う農地は50町(東京ドーム約10個分の広さ)まで広がっていきました。

農地拡大に伴い、使用する機械をどんどん変更していきましたが、春先から夏場は早朝から日が落ちるまで農作業をしないと間に合わないほどの広さ。忙しい時期もありますが、常に心がけているのは楽しくやることです。農作業が苦痛にならないように、重労働にならないように、めいいっぱい仕事をせずに続けていきたいと思います。

椎名さんが使用しているお米を乾燥させるための大型機械

涙ぐみながらお別れをした農泊のモニターツアー

初めて農泊の受入れをしたのは、小山市農泊推進協議会が主催するモニターツアーでした。協力の依頼をされたのは冬の時期。仕事が落ち着いていたこともあり、宿泊者の受入れをすることにしました。

椎名亭の外観

椎名亭の一室

モニターツアー当日、私たちの家に台湾の女子高生たちが4,5人ほど泊まりに来てくれました。日本語を話せる子もいれば、話せない子もいたので、孫が言語変換のアプリを使って全員とコミュニケーションをとってくれました。

紙に名前を書いてお互い自己紹介した後、お茶を飲んだり、お菓子を食べたり、トランプをしたり。少し時期は早かったのですが、せっかくだからとお雛様を飾って見せたりもしました。若い人や同世代の子がいると会話が弾みますし、受け入れやすいことを実感しました。

お別れの時には、宿泊した子たちが気持ちを込めた手紙を置いていってくれて、お互いに涙ぐみながら抱き合い、帰ってしまうのが惜しいくらい感激。宿泊してくれた子たちからは「台湾にも来てください、みなさん!」と、お誘いの言葉をもらいお別れしました。宿泊後も孫がメールのやり取りをしていたそうで、「この間誕生日だった」とか、「こんな変わった出来事があったよ!」とか、やり取りをしていました。

農泊で宿泊にきてくれた子どもたちと過ごした時間は思い出深いです。今後も仕事が落ち着いた時期にお誘いがあれば、何かお力になりたいと思います。

宿泊施設の基本情報

  • 宿泊施設名:椎名亭
  • 施設運営者:椎名ご夫婦

この記事を書いた人

藤本 尚彦

一般社団法人カゼトツチに所属。居場所を増やすこと、個人や団体の想いを地域の方々に届けることをテーマに活動中。
「地域の課題に取り組む方々の想いを届けて、協力者を増やしたい!」

 

  このページに関するお問い合わせ先

小山市役所 総合政策部 シティプロモーション課 移住定住推進係 <外部リンク>
〒323-8686 小山市中央町1丁目1番1号 本庁6階
Tel:0285-22-9376
Fax:0285-22-9546
メールでのお問い合わせはこちら 

タイトルとURLをコピーしました